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イースターあれこれ
カラフルに色彩を施されたイースター・エッグはドイツのイースターとは切っても切り離せません。春のシンボルであり、新しい生命のシンボルなのです。
ほとんどのドイツの家庭では、イースターうさぎと、イースター・エッグは、イースターのお祝いには無くてはならない存在です。うさぎは家の中や庭に卵を隠し、子供たちは卵を捜して回ります。また一方では、あまり知られていない風習もあります。たとえば、北ドイツの卵ころがし、イースターの水、またはゲーテにちなんだイースターうさぎの卵探しなどです。
ドイツ北部にある東フリースランド地方では、丘や土手から卵が転がしたり、投げたり、互いにぶつけたりします。この地方の方言である低地ドイツ語で、これを“Eier trüllen”(卵ころがし)とよんでいます。特に子供たちが卵ころがしで対戦し、砂丘から卵を転がして落とすのです。卵が無事だった子が勝ちです。
一方ワイマールでは、あるイースターの風習により、数十年間この都市で暮らした文学者ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテをしのんでいます。ゲーテは毎年聖木曜日に子供たちを自宅の庭に招き、子供たちのために庭に卵を隠しました。ワイマールは今もこの伝統を継承し、ゲーテの館のあるイルム公園に子供たちを招待し、「イースターうさぎの卵さがし」を行っています。
また、ニーダーザクセン州にあるオースターアイシュテット(「イースター・エッグ町」という意味)には、町の名前に由来する伝統があります。この町には、「ハニ・バニー」という名のイースターうさぎが住んでいると言われています。毎年このうさぎには、何千人もの子供から、イースターの願い事を書いた手紙が届きます。町の郵便局の職員が、手紙に対応しています。
とても珍しい風習としては、イースターの水を汲む習慣があります。民間信仰によればこの水には魔法の力があり、健康と美に良いとされています。そのためには、流れる川の水を汲む事が必要で、その際には沈黙を守らなくてはいけません。