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安倍晋三内閣総理大臣主催晩餐会 ヨアヒム・ガウク大統領スピーチ

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わずか数時間前に東京に着いたばかりですが、この街の魅力、人々の様子、この街の建築、伝統と新しさの共存に触れることを楽しみにしております。ご歓待いただき誠にありがとうございます。今回は私にとり初の訪日です。しかし、友人のもとに来ているのだと承知しています。(…続く)

(訳文)

安倍晋三内閣総理大臣主催晩餐会

ヨアヒム・ガウク大統領スピーチ

2016年11月14日

 わずか数時間前に東京に着いたばかりですが、この街の魅力、人々の様子、この街の建築、伝統と新しさの共存に触れることを楽しみにしております。ご歓待いただき誠にありがとうございます。

 今回は私にとり初の訪日です。しかし、友人のもとに来ているのだと承知しています。両国の関係について、「民主主義、自由、法の支配、国際法を推進する姿勢が両国の固い絆となっている」と言うことができる。何と素晴らしいことでしょう。研究、科学、文化、経済等どの分野でもいくつもの結びつきが日独関係の密接なネットワークをつくっています。両国は、地球規模の課題に対処するためともに取組んでいます。アジアにおいて、ドイツが日本ほど密接な交流をもっている国は他にありません。

 日本とドイツの経済は、世界有数の生産性と技術革新力を誇っています。また、両国とも温暖化防止をリードしています。他方、両国の社会は大きな課題に直面しています。両国ほど少子高齢化が進む国は他にあまりなく、労働市場にも社会保障制度にも大きな影響を与えています。だからこそ、両国は互いに学びあい、ともに解決策を探っていくべきでしょう。

 もう一つ共通点があります。日本もドイツも、世界における自らの役割を定義するという課題、そしてその際、外交面で拡大してきた責任と、戦争と侵略という流血の歴史から得られる認識の両立を図るという課題の前に立たされています。総理は、「歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならない」と終戦70年談話の中で言われましたが、そのお考えに賛同します。まさにこの課題を日本とドイツは共有しているのです。私たちは、平和と国際秩序を推進していきます。「強者の法」に従うのではなく、あくまで規範と価値を土台とした国際秩序であり、これは、不安定な時期も守り続け、一層発展させていかなければなりません。民主主義を標榜する国として両国はヨーロッパや東アジアにおいても新たな試練に直面しているからです。

 しかし両国は、総じてみれば、未来に向け明るい展望をもてると言えるでしょう。近年深刻な災害に見舞われた日本も同様です。必要な知識と能力を備え、開かれた姿勢と学ぶ力をもった両国は、多くの試練を乗り越えていくことができるでしょう。私たちにはその意欲があります。そして、今後も互いに助け合っていくのです。

 それでは、皆様とともに杯を上げ、日本国民の皆様の幸せと日独の協力・友好の益々の発展を祈りたいと思います。



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