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メルケル首相ビデオ・ポッドキャスト

記事

東日本大震災から1年を迎えるのに際し、メルケル首相は、福島の原発事故を受け加速化されたドイツの脱原発政策についてビデオ・ポッドキャストを通じて語りました。

2012年3月10日 訳文

(質問)

福島の震災・原発事故が始まり明日で1年になります。福島の事故を受け、ドイツでは脱原発政策が大幅に加速化されました。今、他国の政治をご覧になり、ドイツの動きは若干拙速すぎたのではないかとお思いになりませんか。

(首相)

そもそもドイツではどの政党も、原子力はあくまでも移行期の技術として利用するにとどめようとの立場でした。おっしゃるとおり、私たちは脱原発政策を加速化させました。福島の事故を見ても、この決断は正しかったと思います。高度に発展した先進工業国で、私たちがありえないと思っていたようなリスクの顕在化を目の当たりにしたのですから。私自身もありえないと思っていました。このことで、脱原発は加速化すべきだと確信するに至ったのです。また、2022年までの脱原発の道筋が正しい選択であるとの確信が、社会で幅広く共有されているのは大変よいことだと思います。他の国はそれぞれ異なる判断をしました。そうした国のなかには、原子力への依存度がドイツよりもはるかに高い国もあります。しかしドイツは、例えば再生可能エネルギーなど他の市場において、市場を先導していくチャンスが大いにあると思いますし、それはドイツの将来にとっても大変有益でしょう。

(質問)

ドイツではすでに8基の原発が停止されました。2022年末にはすべての原発が停止される計画です。それまでの期間、より厳しい安全措置が適用されるのですか

(首相)

私たちは、今後何年も稼動されるものも含め、すべての原発で再度安全検査を行うこととしました。この安全検査は今後順次、原発事業者および州の担当局とともに実施されます。そうすることで安全性が一層向上し、原子力を残りの稼動期間において安全なエネルギー形態のひとつとして利用していけると思います。

(質問)

すべての原発が停止されたら、消費者にとってのエネルギーコストは高くなるのでしょうか。

(首相)

もちろん、多くの新規投資が必要になります。まず、系統への投資が必要ですし、再生可能エネルギーの普及拡大を目指すならば、補助の支払も必要であり、これは再生可能エネルギー法により消費者に転嫁されることになっています。しかし中長期的に見れば、こうすることで将来安心できるエネルギー供給を確立できるのです。また、さまざまな形で省エネ対策を進め、スマートグリッドを整備し、消費者が電力料金の割安な時間帯にも活動し電力を消費するよう対策を進めることで、私たちは正しい方向に向かっていると思います。なお、新しい石炭火力発電所も、古い設備をそのまま稼動させるよりもお金がかかります。

(質問)

エネルギー供給は、原子力以外のエネルギー源で確保できるとお考えですか。

(首相)

はい、私たちはそう確信しています。難問はエネルギー供給ではなく、むしろ系統安定性の問題です。例えば南ドイツでは太陽光発電設備が大幅に増設されていますが、送電網がまだまだ未整備で、今後負荷に耐えられるようにしなければなりません。また、北ドイツの風力発電所で発電される大量の電力を、南ドイツの消費地へと送る大規模な送電網が必要です。我が国の弱点はここにあり、だからこそ系統の整備は最優先の課題なのです。系統需要計画は6月上旬に提出し、系統整備を実施するための法案は年末までの完成を目指しています。作業を急がねばなりません。

(質問)

将来も、ドイツの周辺も含めすべての国が原発から撤退するわけではありません。それでも最高水準の安全性を確保していくにはどうすればよいでしょうか。

(首相)

最高水準の安全性は、近隣諸国とともに高い安全基準に関する信頼に満ちた対話を進めることで、確保していきます。例えばチェコなどの近隣諸国では、近年、非常に多くの前進が見られましたし、私たちはチェコ政府とも、フランス政府とも有意義な対話を行っています。欧州首脳会議で議論を行い、ヨーロッパのすべての原発で安全性の検査を行うことを決定しました。これが今、実際に実施され、ドイツなど国際オブザーバーも参加できます。このようにして可能な限り高水準の安全性を確保していきます。

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