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日独外相共同声明 2018年7月25日

マース外務大臣と河野外務大臣

マース外務大臣と河野外務大臣, © Thomas Imo/photothek.net

24.07.2018 - 記事

河野太郎日本国外務大臣とハイコ・マース・ドイツ連邦共和国外務大臣は,2018年7月25日,東京において会談を行った。

河野太郎日本国外務大臣とハイコ・マース・ドイツ連邦共和国外務大臣は,2018年7月25日,東京において会談を行った。

両大臣は会談において,長年培われてきた信頼に満ちた価値共同体の基盤の上に立ち,両大臣が関心を有する二国間,地域及び国際社会における課題について協議した。両大臣は,普遍的人権の尊重,自由貿易,パリ協定の着実な実施への強固な支援を含む気候変動への対処,多数国間協調主義等の諸原則を始めとするルールに基づく国際秩序を擁護していくという明確な意志を表明し,そのために今後一層緊密に協力していくことで一致した。両大臣は,G7やG20の場,安保理を含む国連改革の取組を始めとする多数国間場裏での両国による緊密な協力の継続に向けた関心を強調した。両大臣は,朝鮮半島情勢,「包括的共同作業計画(JCPOA)」の重要性,ウクライナやシリアにおける紛争等に関する双方の一致した見解を確認した。

両大臣は,日EU経済連携協定(EPA)及び日EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)が7月17日に署名されたことを歓迎した。両大臣は,両協定は,日本とEUの緊密なパートナーシップの現れであり,日独関係を含め,経済分野・政治分野で協力を一層強化していくに当たっての基礎となることを確認した。また,両大臣は,両協定が多数国間貿易体制を含むルールに基づく国際秩序に向けた我々の共同のコミットメントを発信する重要なシグナルであることを強調した。

両大臣は,北朝鮮をめぐる現在の進展についての国際社会によるこれまでの全ての取組を評価した。両大臣は,2018年4月27日の南北首脳会談において発出された「朝鮮半島の平和と繁栄,統一のための板門店宣言文」及び6月12日の米朝首脳会談における共同声明にて確認された朝鮮半島の完全な非核化という共通の目標に向けた,北朝鮮による具体的な行動が確保されることに強い期待を表明した。特に,両大臣は,関連国連安保理決議にのっとり,北朝鮮による生物・化学兵器を含む全ての大量破壊兵器(WMD),あらゆる射程の弾道ミサイル及び関連施設の完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な方法での廃棄の実現が必要であることを強調した。両大臣は,全ての国による関連安保理決議の完全な履行の重要性を確認した。また,両大臣は,前述の米朝首脳会談の成果の実現に向けた米国のリーダーシップ及び多大な努力に敬意を表する。両大臣は北朝鮮に対し,拉致問題の即時解決を求めた。

両大臣は,海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)を含む国際法の諸原則に則った,法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の維持・強化,海洋に関する紛争の平和的解決へのコミットメントを再確認した。両大臣は,航行及び上空飛行の自由,自制,並びに法的・外交的手段を通じた海洋に関する紛争の平和的解決の重要性を強調した。

両大臣は,東シナ海及び南シナ海における状況に対して引き続き深刻な懸念を表明し,係争のある地域の軍事化を含む,緊張を高め,地域の安定及び国際的なルールに基づく秩序を損なうあらゆる一方的な行動に強く反対した。両大臣は,実効的な南シナ海に関する行動規範(COC)のための現在進行中の交渉の重要性を強調した。両大臣は,また,地域の安定を確保するために,こうした外交的取組が,国際法に従った形で係争のある地形の非軍事化及び平和で開かれた南シナ海へとつながるべきであることを認識した。

両大臣は,坂東俘虜収容所におけるベートーベン交響曲第九番の日本初演がこの度100周年を迎えたこと,同初演を契機に日独文化交流,共通の記憶の文化,ひいては日独関係全体に大きな推進力が加わったことを評価した。

両大臣は,両国外務省間で既に実現している外交・安全保障分野における緊密な交流を,以下のように一層強化していくことで一致した。

1.両国外務大臣は,最低年1回,相手国訪問時や多国間会議の機会に,継続的に戦略対話を実施する。

2.現在,両国の外務・防衛両省によって行われている協議は今後も継続し,安全保障分野における日独協力の更なる強化に向け,より高いレベルでの枠組の設置を検討する。

3.定期的に実施されている次官級協議及び政策企画協議は今後も継続する。

4.両国外務省の担当局長レベル等は,今後,地域・分野別政策協議を定期的に実施する。とりわけ,アジア,中東,それ以外のユーラシア地域等の政策協議を重点的に実施する。

5.西バルカンに関する定期的な意見交換を,担当大使・担当局長級の協議を含め継続するとともに深化させる。

6.双方は,国連安保理改革については,安保理を21世紀の国際社会の現実を踏まえた効果的で代表性の高い組織とし,その正統性を持続的に確保していくことについてのコミットメントを再確認し,テキスト・ベース交渉の早期開始の重要性を強調した。また,双方は,日本とドイツが拡大された安保理における常任理事国の正統な候補であるとの確固たる共通認識を基にそれぞれが常任理事国の候補であることを相互に支持することを改めて表明した。

双方は,国連関連の課題につき,とりわけ今後日本とドイツが安保理非常任理事国を務めている間は,より踏み込んだ意見交換を実施していくことで一致した。

7.双方は,軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)を通じた共同の取組を含め,核兵器のない世界の実現へ向けて,核軍縮・不拡散の分野で引き続き協力する。

8.双方は,両国外務省間の外交官交流を継続・拡大していくことへの関心を確認した。

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